由来
16世紀の イングランド 女王、 メアリー1世 の異名に由来するといわれている。メアリーは即位後300人にも及ぶ プロテスタント を処刑したことから、「血まみれメアリー」(Bloody Mary) と呼ばれ恐れられていた。
ただし異説として、 禁酒時代 に飲まれていたといわれるブラッディ・サム(こちらは ジン ベース、他は同じ)に対して名付けられたとも、また、たちの悪いジョークで女性に対して「Are you Mary?」(隠語で「おまえは生理か?」)ということからの連想ともいわれるが、これらも悪名高い「血まみれのメアリー」を下敷きにしたものであることに変わりはない。[ 要出典 ]
標準的なレシピ
- ウォッカ - 45 ml
- カット・ レモン - 1/6個
- トマト ・ジュース - 適量
作り方
- 氷 を入れた タンブラー にウォッカを注ぎ、トマト・ジュースで満たす。
- 三日月形にカットしたレモンを飾り、最後に マドラー を添える
備考
- セロリ をはじめとした野菜スティック等を添えたり、 ウスターソース や 食塩 、 コショウ 、 タバスコ などを添える場合もある。
- 味の調節のしやすいカクテルであり、自分なりのアレンジが可能。自分好みに合ったブラッディ・マリーに出会うため、 バーテンダー にお勧めのトッピングを聞くなどして、試行錯誤すると良い。
バリエーション
- ベースを ジン に変えると「ブラッディ・サム」、 テキーラ に変えると「 ストロー・ハット 」、 ビール に変えると「 レッド・アイ 」、 アクアビット に変えると「デニッシュ・マリー」、 スコッチ・ウイスキー に変えると「バノックバーン」、ウォッカを抜くと「バージン・マリー」というカクテルになる。
- また、トマト・ジュースをハマグリやアサリの エキス が入ったクラマトにすると、ブラッディ・シーザーというカクテルになる。
- ブラッディ・マリーを作り、それをビールで割ると、「レッド・バード」というカクテルになる。
- ブラッディ・マリーにビーフ ブイヨン を加えると、「 ブラッディ・ブル 」というカクテルになる。
- グラスに注いだ適量のウォッカに、クラム・ジュース(ハマグリの汁、缶詰にされて市販されているもので良い)を満たしたカクテル(分量の詳細不明)を、「ブラッドレス・マリー(ブラッドレス・メアリー)」と呼ぶ。なお、ブラッドレス・マリーは、「血抜きのマリー」と解釈されることもあるが、「冷血なマリー」などと解釈されることもあり、どのように解釈するかについては諸説が存在する。なお別名称としてブラッドレス・シーザーと呼ばれることもある。
その他の情報
- 「マリー」か「メアリー」かは文献、バーテンダーによって表記や呼び方が違うことがある。また、「ブラッディ」の部分は「血まみれ」や「血みどろ」と訳されることがある。
- イギリス では 二日酔い 時の 迎え酒 としても知られている。
- アメリカ合衆国 を中心に、週末の ブランチ に注文する飲み物の定番のひとつとなっている。しばしば、ブランチのセットを頼めば、ドリンクとして選択できる。
注釈
- ^ ウォッカは一般的に風味が強くない(エタノールに任意の割合で加水を行ったのに近い)酒なので、ウォッカを増減しても、味や香りは、あまり変わらないため。
出典
- ^ YYT project 編 『おうちでカクテル』p.65 池田書店 2007年 2月20日 発行 ISBN 978-4-262-12918-1
- ^ 稲 保幸 著 『色でひけるカクテル』p.32 大泉書店 2003年 12月18日 発行 ISBN 4-278-03752-X
- ^ 上田 和男 監修 『カクテル・ブック』 西東社 1988年12月30日発行 ISBN 4-7916-0926-3
- ^ 堀井 浩一 『つくる・飲む・楽しむ カクテール』 p.201 文研出版 1986年4月5日発行 ISBN 4-580-90230-0