モヒート
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基本情報
種別 ロングドリンク
作成技法 ビルド
無色透明
グラス Highball Glass (Tumbler).svg タンブラー
アルコール度数
度数 Barometer 004.svg
25度
レシピの一例
ベース ラム
装飾材料 ミント
材料
ラム…… 40ml
ライムジュース …… 30ml
ミント…… 6つ
砂糖 …… 2tsp
炭酸水 …… 適量
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モヒート( スペイン語 : mojito)とは、 ラム をベースとした、 冷たいタイプ の ロングドリンク に分類される カクテル の1種である。 キューバ の ハバナ が発祥の地である。有名なカクテルであり、いくつかの レシピ がある。

由来

新大陸として注目されていたアメリカ諸国から得られる富をコントロールする名目で、 英国 女王 エリザベス1世 が、スペイン領の都市を略奪する 海賊 達の手助けをしていた 16世紀 後半、海賊 フランシス・ドレーク の部下であるリチャード・ドレークが、 1586年 にモヒートの前身となる飲み物「ドラケ(draque)」をキューバの人々へ伝えた、という説が有力。

その説によるとドラケのレシピは、 アグアルディエンテ ( 英語版 )( サトウキビ を原料とする 蒸留酒 で、荒削りなラムの前身)と 砂糖 、 ライム 、 ミント を混ぜ合わせる、となっている。また、ドラケは、ハバナを過去最悪の コレラ が襲ったときに、木製のスプーンと共に提供され、医療目的でも消費されていたとされる。

19世紀後半、 ドン・ファクンド・バカルディ によって生み出されたホワイトラム、 バカルディ ・ ラム がキューバ国内で流行し、ドラケのレシピに使用されていたアグアルディエンテが、 バカルディ に切り替えられて、モヒートという人気カクテルとなった。 1931年 発行のSloppy Joe's Bar in Havanaのカクテルブックにて、モヒートが バカルディ ・ ラム のカクテルとして掲載されていた事が、 エスクワイア誌 のデータベースに記録されている 。

但し、バカルディ社は キューバ革命 に伴い 1960年 にキューバより撤退したため、以降キューバ国内で飲まれているモヒートには ハバナ・クラブ が使用されている。

起源について他の説としては、キューバのさとうきび畑で働く労働者の間で飲まれていたグアラポと呼ばれるさとうきび・ジュースが発展したものであるというものもある。

モヒートの語源は、スペイン語のmojar (濡らす)に由来するとされる。

レシピ

タンブラー にミントの葉、ライム( レモン を使うこともある)、砂糖を加え、ペストルと呼ばれる擦りこぎ棒またはバースプーンで潰す。この時あまり力を加えすぎないようにする。その上にラムとソーダ水( トニック・ウォーター を使うこともある)、氷を追加する。ライムの皮を入れずにジュースだけを入れたり、ソーダを入れなかったり、砂糖が少ないレシピもあるので、自分の好きな味を探すと良い。ただし、ライムと砂糖は多めに入れたほうが、氷が溶けても水っぽくならないので、全体に厚みが出る。

溶けにくく、サイズも豊富にある 純氷 を使えば砕く手間も省け、ほとんど無味無臭なので素材そのものの味を引き立てる。

アーネスト・ヘミングウェイ が愛したことでも有名で、彼の好んだレシピはドライ・ラムにライム、ミントの葉、砂糖ではなく シロップ に2 ダッシュ の ビターズ であった。ミントの葉は 乳鉢 ですり潰し、すべてを豪快に混ぜて供されたという。

日本でもベーシックなモヒートだけでなく、ラム・ミント・ライム・砂糖にフルーツなどを加えた様々なバリエーションを施したモヒートが広まりつつある。 2013年 6月30日 には映画『 ラム・ダイアリー 』が公開されたこともあり、バカルディ・ジャパンが缶入りカクテル「バカルディ モヒート」「バカルディ キューバリブレ 」と映画のタイアップキャンペーンを開催を展開した。

モヒートが有名な店

ラ・ボデギータ・デル・メディオ

ハバナの旧市街のバー「 ラ・ボデギータ・デル・メディオ ( 英語版 )」がモヒートを出す店として有名である。 1940年代 にヘミングウェイもこの店に通い、「わが ダイキリ は フロリディータ ( 英語版 )にて、わがモヒートは ボデギータ ( 英語版 )にて」との言葉を残した(ラ・フロリディータは、同じくハバナ旧市街にある有名なバーの名称である)。

「 銀座300BAR 」は、世界でもトップクラスの年間約40,000杯のモヒートを販売し、またキューババーテンダー協会の会長フェルナンデス氏から本場の味のレクチャーを受けたことから、2017年7月21日にキューバ大使館から日本初のモヒート認定証を授与した。

注釈

  1. ^ ソーダ水を入れない場合の度数。

出典

  1. ^ おうちでカクテル P.153
  2. ^ Barty-King, Hugh and Massel, Anton: Rum Yesterday and Today, Heidelberg Publishers Limited, Great Britain, 1983
  3. ^ a b Fernando G. Campoamor <>, Ministro de Cultura, Editorial de Cientifico-Tecnica, La Habana, 1985
  4. ^ Villoch, Federico: <>, en Diario de la Marina, La Habana, 28 de octubre de 1940
  5. ^ De Baralt, Blanche Z.: Cuban Cookery including Cuban drinks, Editorial Hermes, Havana, 1931