ブルー・ハワイ

ブルー・ハワイ(Blue Hawaii)とは、冷たいタイプのロングドリンクに分類される、ラムをベースとするカクテルの1つである。その名の通りく仕上がるが、この色はカクテルの材料に使用するブルー・キュラソーによるものである。

歴史

ブルー・ハワイは、 ハワイ で考案されたと言われているカクテルである。このカクテルが流行したのは、1980年代前半のことだった。1980年代当時は、派手な飾り付け施すカクテルが流行したが、ブルー・ハワイもそのようなカクテルの1つとなっている。

由来

「ブルー・ハワイ」と言う、このカクテルと同名の映画や同名の曲は存在するものの、実際のところカクテル名が、それらにちなんだものなのかどうかは不明である。流行時期と映画や曲が登場した時期とには、10年以上のタイムラグが存在する。1961年に公開されたエルヴィス・プレスリー主演の映画『 ブルー・ハワイ ( 英語版 )』と主題歌『ブルー・ハワイ』が、このカクテルの誕生のきっかけになったという説は挙げられることがある。ただし、この映画にこのブルー・ハワイというカクテルは登場していない。

また、ブルー・キュラソーの青でハワイの海と空を表現し、グラスに入れられるクラッシュド・アイスで 波しぶき を表現しているという見解もある。

標準的なレシピ

  • ラム(ホワイト) = 30ml
  • パイナップル・ジュース = 30ml
  • ブルー・キュラソー = 15ml
  • レモン・ジュース = 15ml

作り方

ラム、ブルー・キュラソー、レモン・ジュース、パイナップル・ジュースをシェークして、十分な量のクラッシュド・アイス(砕氷)を入れたゴブレット(容量300ml程度)に注ぐ。(グラスは、ゴブレット以外のものを使用することもあるが、その場合も大型のグラスを用いる。)最後に、フルーツ類を飾り、ストローを添えれば完成である。さらに、も飾ることがある。

備考

  • このカクテルは色が重要なので、ブルー・キュラソーの色を変えてしまうゴールド・ラムやダーク・ラムは用いられない。客からのリクエストでもない限り、ホワイト・ラムが使用される。
  • パイナップル・ジュースとレモン・ジュースは、その場でパイナップルとレモンを絞ったものが望ましいが、市販のジュースを用いることも可能である。
  • このカクテルにおいて、グラスに何らかの果物が飾られるのが一般的である。さらに、花が飾られることまである。飾られる花の例として、デンファレ(食用ラン)などがある。飾る花と果物の選択や飾り方は、カクテルを作る人による。

バリエーション

レモン・ジュースを、ココナッツ・ミルクに変えると、「ブルー・ハワイアン」となる。ただし、ココナッツ・ミルクに変えた場合、分量を減らす場合もあり、他の材料は量を変えず、ココナッツ・ミルクだけは、2tsp(約10ml)にするとするレシピもある。

注釈

  1. ^ パイナップルなど、熱帯産のフルーツなどを用いた飾り付けである。ただし、派手なことは共通していても、バーテンダーの裁量に任されている部分が大きく、決まった形式があるわけではない。実際、このブルー・ハワイにも、何か決まった形式の飾り付けがあるわけではない。つまり、カクテル関連の書籍には、飾り付けの例が紹介されているに過ぎないのである。無論、この記事の写真も飾り付けの例の1つである。なお、この派手な飾り付けは、 しばしば「南国風の飾り付け」などと説明されたりもするが、「南国風の飾り付け」では何を意味するのか明確ではない。そこで、本稿では「派手な飾り付け」という説明をすることとした。

出典

  1. ^ 福西 英三 『カラーブックス 563 カクテル入門』p.69 保育社 1982年3月5日発行 ISBN 4-586-50563-X
  2. ^ a b c d 橋口 孝司 『カクテル銘酒事典』 p.130 新星出版社 2005年1月5日発行 ISBN 4-405-09124-2
  3. ^ 山本 祥一朗 監修 『カラー図解 カクテル』 p.60 成美堂出版 1994年12月10日発行 ISBN 4-415-07873-7
  4. ^ 若松 誠志 監修 『ベストカクテル』 p.102 大泉書店 1997年9月5日発行 ISBN 4-278-03727-9
  5. ^ 澤井 慶明 監修 『カクテルの事典』 p.131 成美堂出版 1996年12月20日発行 ISBN 4-415-08348-X
  6. ^ 橋口 孝司 『カクテル銘酒事典』 p.131 新星出版社 2005年1月5日発行 ISBN 4-405-09124-2

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