.45ACP弾 | ||||||||||||||||||||
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![]() .45 ACP cartridges | ||||||||||||||||||||
種類 | 拳銃弾 | |||||||||||||||||||
原開発国 |
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製造の歴史 | ||||||||||||||||||||
設計者 | ジョン・ブローニング | |||||||||||||||||||
設計時期 | 1904 | |||||||||||||||||||
特徴 | ||||||||||||||||||||
薬莢形状 | リムレス, ストレージ | |||||||||||||||||||
弾丸径 | .451 in (11.5 mm) | |||||||||||||||||||
首径 | .473 in (12.0 mm) | |||||||||||||||||||
底面径 | .476 in (12.1 mm) | |||||||||||||||||||
リム径 | .480 in (12.2 mm) | |||||||||||||||||||
薬莢長 | .898 in (22.8 mm) | |||||||||||||||||||
全長 | 1.260 in (32.0 mm) | |||||||||||||||||||
雷管のタイプ | Large pistol | |||||||||||||||||||
弾丸性能 | ||||||||||||||||||||
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算出時の銃砲身の長さ: 5 in 出典: Federal Cartridge |
.45ACP弾は、1905年にジョン・ブローニングが設計した大型自動拳銃用の実包(カートリッジ)である。 .45が口径(0.45インチ)、ACPはAutomatic Colt Pistolを表す。
かつて、アメリカ陸軍は制式拳銃として.38口径のリボルバーを採用していたが、1898年の米西戦争の最中にフィリピンで起こったモロ族の蜂起の際に.38ロングコルト弾の打撃力不足が判明したため(単純に狙いを外しただけという見解もある)、アメリカ陸軍は打撃力の強い.45口径の弾薬を求めていた。そこで、.45ロング・コルト弾 を自動拳銃に適合するように短縮し、リムレス化した.45ACP弾が開発され、1911年にアメリカ軍が制式採用したM1911が、最初にこの実包を使用する銃となった。
その後、この実包はアメリカにおいて「.45口径信仰」といえるほど広く普及した。ヨーロッパの大手銃器メーカーがアメリカへ進出する際には、自社製の自動拳銃にアメリカ市場向けの.45ACP仕様のバリエーションを用意するほどである。逆にヨーロッパでは、「弾数を増やすとグリップが太くなり、握りにくくなる」「反動がきつい」などの理由で人気が無い。
この経緯に関してはM1911#歴史の項目も併せて参照のこと。
アメリカにおいても、警察機関で.45ACP仕様の拳銃を制式採用している州は少ない(.40S&Wが最も多く、次いで9mmパラベラム、.357SIGと続く)が、LAPD(SWATを含む)やFBIのSWATなどでは独自に採用している。クリス・コスタなどのタクティカルトレーナーの間でも長年.45ACP弾が愛用されていたが、近年はコスタを含む多くのトレーナーが9mmパラベラム仕様のグロックやSIGを使用する頻度が高くなっている。
.45ACP弾は、初速が亜音速ゆえにサプレッサー(サイレンサー)との相性がよく、9x19mmパラベラム弾などの超音速初速弾よりも射撃音が小さくなる。打撃力に関しては9mmパラベラム弾より初速が遅いが、運動エネルギーを大口径による重い弾頭重量で補っているため、9mmパラベラム弾と比べてもまったく遜色が無い(スペック上での運動エネルギーは、ほとんど大差が無い)。また、9mmパラベラム弾と比べてストッピングパワーが高いとよく言われ、人体に対して重い衝撃を与えるのに向いており殺傷力は高いが、物質的貫通力(防弾アーマーなど)は.45ACP弾の方が落ちる。
アメリカ軍は、現在でもH&K MARK 23拳銃やH&K UMPなどの.45ACP弾を使用する銃器を、特殊部隊用に調達し続けている。